2010年11月9日火曜日

アントニーさんPart7&Part8

Part7
グレッグ。
君は韓国に伝わった忍術の正当な伝承者であると主張する世界で唯一の人間だ。
知ってるのは君しかいない。だから誰も君を調査できない。

でも、私は日本の戦国時代の忍術についてなら調べられる。

(韓国の忍者だと)主張するのは世界に君しか居ない。
だから人々が、君の正当性を聞きたがるのは当たり前だということを君は理解しなくちゃいけない。
答えを避けるのなら君はますます怪しまれる。

グレッグ、君はどの程度、自分の主張が正しいと私に証明してほしい?

・君が言うカリキュラムの評価
・史料に残されたカリキュラムとの類似性の評価
・君が見聞きした忍術の評価

私にしてほしいことはどれだ?

君の言うことを、何の検証もなしに私が信用出来ると、本気で思っているのか?
来歴も一切明かされない師匠の名を出して「彼はこう言ったと」という話だけで?
史料を重視する私とは対極の考え方だ。

フェアじゃないと君は言うが、確かに私は、君に対して過度にフェアすぎる。
「代々伝わる刀」の話なんかを未だにしている面々もいるが、フェアな話の為にすべて無視している。

忍術カリキュラムについても君は全く正しいことを言えなかったが、
フェアにやるためにもう一度質問をしてあげよう。

ディーンの話も、議論をすすめるために今は無視する。
なのでディーンに対してはアンフェアだな。

刀狩りについて誤解があるので明確にしよう。:
君の忍術が韓国に渡ったのは1580年代[*1582年]だ。刀狩りはそれより後なので無関係だ[*1588年]。
その後、韓国で別の刀狩りがあったのなら話は別だが。

宗家という言葉についても、君が嘘を言っていると指摘したくてディーンに聞いたわけじゃない。
単なる確認だ。君は忍術を英語で習ったのだしね。
宗家という言葉がもつ裏の意味を知りたかっただけだ。

私がディーンに質問したことに不信感をもってるようだが、
私はコメント欄をコントロールしてるから、もはや君への中傷はない。

翻訳者のヨシエは本業で忙しいからディーンに聞いた。
日本に関する質問には礼儀正しく答えてくれるからね。
皆の知識を集めるというのがこの動画の目的だ。君の態度には少し失望した。

武術についての話だが、私は一度も下流階層が武術をしなかったなどとは言ってない。
忍術は武術ではないと言ってるんだ。
忍者は独自の武術認定制度など持たなかった。

現代思想の忍法体術も忍耐術もすばらしい。個人的には初見は達人だと思う。
でも忍術は武術じゃない。
継承書を持ってるという人もいる。初見もそれを持ってるという。
しかしニセモノだ。

侍と忍者の関係を、グレッグも視聴者も誤解しいる。
他の流派は忘れて伊賀と甲賀に注目しよう。
彼らは地侍だった。そして仕事として忍びの術を学んだ。

侍も農民も奴隷も誰もが忍術を学び得た。
もし私が「忍者は侍クラスで、農民は忍者じゃない」と言っているかのような
誤解を与えていたのなら申し訳ない。

視聴者は「次の論点は?いつまでこの話題を引っ張るんだ?」と言っている。
その原因の一つはグレッグ、君にある。
この動画はPart7になるのに、私の求める“カリキュラム”を君はまだ教えてくれない。
隠忍と陽忍については少し触れてくれたが、他の分野についてはまだだ。

率直にいって、もしグレッグの忍術が甲賀の流れを継いでいるとしても、
ごく一部しか伝わっていないようだ。
口伝しかないのだから有りうる話だ。

君は罠だというが、そんなことはない。私が最初からしたかったことは、

・君の主張を聞くこと。
 →これはもう分かった。すばらしい。

・忍耐術と甲賀流の類似性を検証すること。
 →もし類似性が高ければ、君はより本物らしくなる。

君は私にこれを望んだわけだし、私も全力を尽くしている。

(以下略)

Part8

君のマスターが正しい甲賀流を知っていたかを確かめるために10の質問をするよ。
出典は全ての甲賀流派が共有してた教本だ。
グレッグも言っていたとおり忍者には、氏族は違えど共有されていた知識というものがあるからね。

フェアにやるために、出題は以下のように行う。
・グレッグが習ったというカリキュラム上の分野から
・流派を問わず全忍者氏族に伝搬していた知識を
・ごく、ごく簡単な問題のみに限りを出題する

ディーンやBuffonにも納得してもらえるように、24時間以内に回答してくれないか?
これは罠ではない。君に“調べる”時間は必要ないよね。なぜなら“知っている”はずだからだ。

もしこの10問に回答できたら、君の蓋然性を高めるためにもう10問するよ。
これにも回答できたら更にもう10問、もう10問と繰り返す。
こうすることで、カリキュラムを持たなくても「君は正しい」という証拠になる。


Q1.
一度もあったことのない、縁もゆかりもない二人の甲賀忍者がであったとき、
互いが甲賀流であるということを確認する方法は?
グレッグ、君がこれに答えられなかったら驚くよ。
自分の流派の人間も識別できないということだからね。

Q2.
この絵の道具は[何の代わりに使われるか。どうやって作られているか]

Q3.
敵の野営地に夜襲を仕掛ける場合、前もって準備しておくことは?
一般的なことではなく、なかでも特殊なものをリストアップしてくれ。

Q4.
敵の野営地に夜襲を仕掛ける場合の手順は?

Q5.
陽忍として侍に変装する場合、外見上もっとも気をつける点は?

Q6.
城壁の外に哨戒用のかがり火がある。
このかがり火とかがり火の間にあるものは何か?どのようなアレンジが加えられているか?

Q7.
夜、城壁から誰かが銃を発泡した。
この意味は?潜入している忍びはどうするべきか。

Q8.
この絵を見てくれ。
これに関するいかなる秘密も聞こうとは思わない。[*じつはこの一言は大ヒント]
どのように機能するかだけを教えてくれ。

Q9.
夜、城外を見張りが巡回している。君はその巡回が定期的であることに気づいた。しかし、その定期巡回の間には“あるもの”がやってくる。それは一体なんだろうか?

Q10.
忍びの者と雇い主との繋がり方はどんなだったか?
どう情報をやり取りし、どんな立場に扮し、どうやって話し合ったか。
やりとりにはどのようなインフラが必要で、何人の人間を仲介したか。


君は私を好きになったり嫌いになったりしてるが、私は君を敵とは思ってない。
目的は真実だ。
勝ち負けの問題ではないが、もし君の正当性を証明できなかったばあい、負けるのは私自身だ。
傍流の忍者が現代まで生き残っていた可能性が無くなってしまうことだからだ。
私は君が本物であって欲しいのだ。

(以下略)

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